※この記事は、Webメディア「フードスタジアム」の取材記事を転載したものです。
紙のチェックシートから「キロクル」を導入し、作業時間が3時間から2時間に短縮
―QSCについて、「東京純豆腐」ではどのような取り組みを行っていますか?
今やどの飲食店もQSCの重要性は認識していると思います。もちろん当店も例に漏れず、QSCの徹底は必要不可欠として、以前は紙のチェックシートでQSCチェックを行っていました。清掃状態や接客対応など、100以上のQSCのチェック項目を打ち出したエクセルシートがあり、それを各店舗で紙に印刷。バインダーに挟んで現場でチェック項目を一つ一つ、ペンでチェック。それをパソコンでエクセルシートに打ち直して本部に送信するという、きわめて非効率なやり方でした。
―そこで「キロクル」を導入したのですね。
はい、今までのやり方は時間効率が悪い。「キロクル」はタブレットやスマホなどのデバイスを使ってチェックを行い、データをそのまま本部でも閲覧することができるため、時間効率が飛躍的にアップしました。
―どれくらいの時間短縮になりましたか?
100以上の項目があるので、以前は目視でチェックするのにまず2時間。その後、パソコンでエクセルシートに打ち込むにも1時間で、合計3時間はかかっていたのですが、「キロクル」ならチェックと打ち込みが同時に済むため2時間で完了できます。チェックは営業中に行うので、来店状況で作業が中断されることもしばしば。そんな時、紙のチェックシートだとどの項目が済みでどの項目がまだなのかわからなくなってしまうこともありますが、「キロクル」なら未チェック項目がわかりやすく表示されるので抜け漏れがありません。
「チェックすること」ではなく、「売上アップのため」というQSCの目的を再認識
―ほか、導入して変化を感じることはありますか?
現在、一部の店舗に導入して約3か月。まだまだこれからというところですが、社員の意識が変わってきましたね。当たり前ですが、「QSCチェックを何故やるのか」というと「売上をつくるため」。店内が清潔で、サービスが良いことが最終的に売上につながります。ところが、作業がマンネリ化するとどうしても「チェックすること」が目的になってしまう。「キロクル」では前月のチェック状況と照らし合わせることができるので、どこがどのように改善されたか一目でわかる。チェック箇所の写真を撮って共有することもできるので、写真でビフォーアフターもすぐに確認することもできます。なんのためにチェックしているのか、身を持って感じることができるようになりました。
チェック後、不備があった点はなるべく早く改善に向けた行動に移すことが大切ですが、紙のチェックシートですとパソコンでの打ち込み作業がはさまれるため、時間がかかってしまう。チェックと同時にクラウド上で瞬時に共有できることも、すばやい改善に役立っています。
―「キロクル」を導入する前に比較検討したツールはありますか?
いえ、飲食店のQSCチェックに特化したツールはなかったという認識でした。もともと販促用でSST社のサービス(Zeetle CS)を利用しているので定期的にお話をする機会があるのですが、その会話のなかでSST社の新アプリ開発のお話を聞きました。チェックツールということだったので、QSCチェックに使えたら・・という話になり、アイデア交換を続けた結果「キロクル」ができ、私からの要望もいろいろ反映してもらったという形です。もともと他のビジネスツールのチェックリストを使っていましたが、飲食店向けのものではなかったので活用には限界がありました。私達飲食店の「あったらいいな」を形にしていただいたのが、「キロクル」なんです。
―今後「キロクル」に期待することは?
「キロクル」は痒い所に手が届くサービス。これから導入企業が増え、さらに機能性が向上することを期待します。昨今の人出不足もありますし、いずれは人材教育や人事考課にも役立てられるようになったらいいですね。
―本日はありがとうございました。