ユースケース

Usecases

経費精算

経費精算業務の効率化に関する最新動向と求められるハードウェア要件のすべて

市場背景

企業における経費精算のうち交通費の精算は非常に大きな比率を占めています。特に営業部門等の外出が多い社員にとって鉄道利用時の交通費精算は毎日生じており、生産性向上や労務費削減の観点から改善の余地があると指摘されています。また交通費精算は自己申告であることから不正請求に対する対抗措置がなく、また、経理業務においては申告された交通費の確認に多くの時間を要しているのが実態です。
さらに現在では現金乗車と交通系非接触ICカードを使った場合での運賃に差が生じていることや、消費税の導入に伴い運賃が1円単位で変わることから申請業務、経理事務の煩雑さがより増えています。
このような背景から最近では交通系非接触ICカードに記録された乗車履歴を非接触ICカードリーダで読み取り経理システムで処理することにより申請業務、経理事務の削減に貢献するソリューションが増えています。

プレーヤーの参加者分類

鉄道系交通費の精算に対する課題認識は広く知られており、これまでも交通系情報サービスを提供する会社が乗車駅、降車駅名から自動的に定期区間を考慮した実費を通知するサービスが導入されてきました。
これに対し最近では交通系非接触ICカードに記録された実際の乗車履歴を非接触ICカードリーダで読み取り経理システム上に直接送信することで交通費申請業務コスト、不正申請、経理事務を削減するソリューションベンダが登場しています。また、スマートフォンの一般化に伴いスマートフォンで交通系非接触ICカードのデータを読取るソリューションも登場しています。
これらのソリューションを採用することにより交通費自体の削減のみならず、目に見えていない業務コストを削減し社員の生産性向上を実現しています。

ハードウェアの位置づけ

交通系非接触ICカードを利用した交通費精算サービスに利用される非接触ICカード市場には下のような方式が普及しています。

PCに接続する簡易型非接触ICカードリーダをを利用する場合

この方法ではPCに安価な簡易型非接触ICカードリーダを接続し、PC上のブラウザ等と連携して交通系非接触ICカードの履歴情報を読み取りサーバに送信する方法です。この方法ではユーザが個々に非接触ICカードリーダを所有し、経費精算サービスにアクセスして使う必要があるため精算業務に若干の手間がかかります。また最近ではセキュリティの観点からUSBポートを規制している企業も多くそのような企業では利用ができないという課題もあります。
この方式のもうひとつの課題は、非接触ICカードリーダを利用するPC側の環境への依存性が高くOSやブラウザのバージョンアップの都度利用可否の試験が必要となり、また、サポートコストも大きくなる傾向があります。

NFCインターフェースを持つスマートフォンを利用する場合

NFC(Near Field Communication)インターフェースを持つスマートフォンは非接触ICカードリーダとして動作するためスマートフォンを利用して交通費精算サービスを提供するサービスベンダが登場しています。この方式ではすでに多くの社員がスマートフォンを所有しているため非接触ICカードリーダの投資コストが少なくてすむという利点があります。
しかしながら全てのスマートフォンがNFCインターフェースを有していない現状から特に大手企業の汎用業務ソリューションとしての採用には課題があります。また電話の買い替えや、将来における機能の継続性の観点についても考慮が必要です。

専用キオスク型非接触ICカードリーダを利用する場合

この方式は交通系非接触ICカードを読取るための専用の非接触ICカードリーダをオフィスに設置し、オフィスの社員が共用で1台の端末を利用する方式です。この方式では専用端末のため利用のための事前作業が不要で申請業務を最大限効率化することが可能です。また専用端末のため保守サポート業務も低い傾向があります。
この方式の課題は申請したデータを交通系非接触ICカードをタッチした瞬間には確認できず、データの確認には別途PC等からアクセスして必要なデータを処理することになる点です。

ピットタッチシリーズの優位性

弊社ピットタッチシリーズは交通系非接触ICカードを利用した非接触ICカードリーダ端末として複数のソリューションベンダに採用を頂いております。
ピットタッチ・プロは交通系非接触ICカードに記録された乗車履歴データを読取ることができ、かつ、読取ったデータをインターネットプロトコルでサーバへ送信することが可能です。
ピットタッチ・プロはプログラマブルで画面やプロトコルを設計することで面倒なカードの初期登録や削除等運用を考慮した端末開発が可能です。